「クリスマス・イブ キラキラ★BOX」07年12月24日(月)
07年12月24日(月)19時開演 「クリスマス・イブ キラキラ★BOX」 東京芸術劇場 小ホール2
今年最後の講談、神田きらりさんの一人会です。
定員300人のホールにどのくらいお客が入るか心配だったのですが、蓋を開けたら立ち見の出るほどの大盛況でした。
開場時間の前に到着、ホールの前に行くと開場三十分前なのに二十人ほどの行列ができてました。
さすがにまだ並ぶ気がしないので、近くのコーヒーショップで時間を潰し、開場時間の十分前に行って見ると…
ビックリ!百人近くが並んでました!
入場が始まって、受付で前売り券をモギッてもらい、プログラムとチラシを渡されてから客席へ…さすがにいいところは座られていたのですが、ラッキーなことに中央列の最前列下手側端が一箇所空いていたので隣の人に確認をとってから席を確保。
席に荷物を置いてからトイレに行って、場内をウロウロ…その間にお客は櫛の歯を挽くように入場してきてロビーに居ても居場所が無くなってきたので席に戻って、プログラムやチラシを見たり本を読んでいるうちに開演時間。
プロローグ 映像
あら野の果てに(Traditional French Carol)が流れる中、舞台のスクリーンに蕨市民会館での会に出演したときに撮った楽屋裏のきらりさんの映像が映し出されます。
神田きらり 「鉢の木」
プロローグが終わり、きらりさんが舞台に登場。
高座に座り、満席で立ち見の出ている客席を見渡し、目に一杯の涙…泣きそうなのを堪えます…その姿を見てこちらもつられてウルッと来てしまいました。
そして、何も語らず講談に入ろうと思っていたけれど…感極まった気持ちを抑えきれずに客席に語りかけてからネタへ…
謡曲「鉢の木」の講談版。
謡曲の方は観たことありませんが、講談の方は以前他の方で観たことがあり、その時は昔の語り口で流れるがごとくの聴いてて気持ちよくなるリズム感。 しかし、言葉が昔の言葉なので理解するのが難しいので眠くなってしまうのが難点…(苦笑)
さて、きらりさんはどうしたかというと、合間に引きごとやクスグリを入れたり、登場人物の会話はなるべく現代風に変えてやってました。
元のリズムは途切れてしまいますが、気持ちよくなって眠くなるより、こっちの方が集中力が落ちず、わかりやすくって観る方は助かります(笑)
林家たい平 「紙屑屋」
当日、出演が判った、シークレットゲスト。
出演を依頼する時に、「自分一人の力で、どれだけお客さんがきてくれるか、事前にたい平師匠の名前を出さずに挑戦してみたい…」という、きらりさんの願いを快く受けてくれた、たい平師匠は器の大きい方です。
~仲入り~
神田きらり 「クリスマス夜話」新作
きらりさん、初の新作。
「マッチ売りの少女」をベースに落語のネタをエッセンスに入れたお話。
寒さに耐えかね、売り物のマッチをすり続ける少女の前に現れた、もの凄く痩せたサンタクロース。
サンタは少女の願いを叶え、「火の消えないマッチ」を与えます。
そのマッチを元にして大金持ちになった少女は、贅沢な暮らしを始めますが…はたして少女は幸せになれたでしょうか?
という、あらすじ。
いつもの雄雄しい語り口と違って、「シモキタ☆キラリ」で披露した童話の朗読でみせた優しい語り口、それにいつもの高座よりも多目のクスグリで客席を笑わせかつ魅了しました。
この新作は2007年のきらりさんがやってきた事の集大成みたいな作品ですね。
エピローグ 神田きらり&マキタスポーツ
エピローグのゲストはきらりさんの古い友人であるミュージシャンのマキタスポーツさんが登場。
歌っている間に、急いでサンタガールの衣装に着替えたきらりさんが再登場。
自身が作詞作曲した「キラキラ★BOXのテーマ」と「ありがとう」を熱唱。
お礼の挨拶をした後に舞台袖に引っ込んだきらりさんですが、鳴り止まない客席の拍手に再び舞台へ…お客さんから沢山の花束を贈られたきらりさん、来てくれたお客さんの感謝の気持ちで胸一杯の様子でした。
帰りはサンタガールの格好で出てきたきらりさんが沢山のお客に声をかけられている姿を見つつ帰路につきました。
後で知ったのですが、一人会形式では「東京ボーイズ」さんの会に続いて二番目の入場者数だったそうです。
今年、一番の感動的な会でした。
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